三大学協働基礎ゼミ「メディアをつくる」

電気通信大学 兼子正勝

2017年8月10日・12日


東京外国語大学 首藤ちひろ

【企画】
プログラミングなどをやったことが全く無く、はじめは説明の段階から何を言っているのかわからなかったため、シンプルに走っている姿を多角度から、また再生する時間の工夫により臨場感を出せたらいいなと考えていた。しかしそれを作っているうちに、仕組みがやっと少しわかってきたのでmoviecomicsの特性を生かし、上から下に階段のように空間がつながっているように、また、こまとこまがつながっているように見えるようにした。全体のテーマは、緊迫感・焦燥感を感じさせる走りである。テーマである、緊迫感、焦燥感のある走りは、不思議の国のアリスの世界のように時空がゆがんでいるため、上下またはコマとコマの間がつながっている世界を主人公が永遠に逃げ場なく走ることである。

【結果】
時間と背景問題、自分の技術力の関係により、企画で述べた通りコマとコマの空間がつながっているような、また上と下の空間がつながっているようなmoviecomicsの完成度は、6割くらいだと考える。1コマ目と2コマ目の時間差がその目標を達成するには不自然すぎたこととその間の不自然な空間が漫画らしくないということが反省点である。そのためには、同時再生などを工夫して使用すべきだったと考える。また、緊迫感・焦燥感が見る側に伝わったかどうかは発表会のフィードバックではわからなかった。

【考察】
実習前のメディアに関する授業を受け、今まで考えたことのない新たな視点を得た。例えば、テレビという言葉がどこまでを指すのかという問いは日常生活で「テレビつけて」というときは完全にあのテレビという電化製品を指すが、テレビという単語自体はそこにとどまらないということである。普段、発信する側ではなく、受信する側として生活しているが、今回の企画を通じて誰もが勉強すれば簡単に発信することができるということが分かった。また、その際自分が意図することが相手に正確に伝わるかどうかはわからないこと、また今回の企画とは直接的にかかわりはないが、多面的な視点で発信することが必要であると考えた。

東京外国語大学 川添友大

【企画】
この作品では、MediaComicsの持つ「空間」と「時間」の両方の特徴を生かすようにした。具体的には、「空間」の面では、ページの左右にそれぞれゴールができ、その間で試合が行われているように見えるような画面構成を目指した。また、「時間」の面では、人物やボールが連続的にコマの間を移動するように見えるようなコマ割、動画の配置を行った。

【結果】
人やボールが駒を動くような表現はある程度できたのではと思う。ただ、選手の攻守が入れ替わった部分の表現が未熟だったのではと思う。また、動画のクロッピングについては、技術的に黒い余白部分が残ってしまったことが残念であった。

【考察】 授業の前半部で、メディアとは「情報の媒体と制御の仕組み」だけではなく、「情報の流れとユーザーの動き」でもあることを学習した。実際に自分でメディアを作ってみて、ユーザーが作品をどのように理解するか、という視点を持つことができるようになり、新たな発見となった。

東京外国語大学 加藤祐輝

【企画】
私はMovieComicsが持つ時間と空間の表現力を生かしたいと思い、普通の漫画では表現できないようなテンポ感を表現しようとしました。 今回は挑戦することが出来ませんでしたが、コマの自由な変形による空間表現によってよりテンポ感を出し、また見やすいコマ割を作れるようにしたいと思います。

【結果】
テンポ感の表現は出来たようですが、同時再生を効果的に使うことができず、コマ数も若干足りなかったため、ストーリー性を持たせることが出来ず、少しちぐはぐな印象を与えてしまう作品になってしまいました。

【考察】
メディアを作るということに関して、今回のゼミでそもそもメディアとは何なのかというところから再確認し、情報だけではなく伝達の過程を含めたメディアという概念を学べました。また、様々な媒体が持つ特徴とそれらの効果的な組み合わせによる新しい表現方法など、実際に制作に取り組むことで学ぶことができ理解を深められたように思います。

東京農工大 佐々木陸

【企画】
同じ人物が、複数の練習をしているようにするために、Movie Comicsの漫画の要素である空間の配置を生かし、つながっていないように見せた。また、最後に統一感を持たせるために、時間的には、バスケの攻めが成立するようにした。最初は、遅めの動きと速い動きを組み合わせて動画を作るつもりだったが、今のほうがおもしろそうだったので、変更した。

【結果】
プログラミングの基礎を学び、テンプレートのc言語の表現を少し変えることで、与えられた動画を組み合わせることができた。テンプレートのc言語が何を表し、どこを変えれば、目的のものに近づけるかが分かる段階になった。

【考察】
今までは単に受け取るだけだったメディアというものが、最初の授業のときに、どういう存在かがわかった。メディアをつくるには、プログラミングの基礎というデジタルの部分、どのように楽しませるかを考えるイマジネーションが必要だと感じた。今回のゼミを通して、前者は、不可解なものではなく、十分身につけられるものだとわかった。また、それを扱い、表現の方法が広がるとわかった。しかし、最後まで自分だけの力でできたわけではない。もっとプログラミングを学び、自由な表現をできるようにしたい。

東京農工大 桑名芽依

【企画】
同時再生できるという特性を用いて、1つのコマで全体を映して、別の3つのコマで横からだんだん拡大していくように映そうとした。 コマがあるので、コマをまたぐ演出をしようとした。

【考察】
全体と拡大の同時再生は概ね出来た。全体の方の映像が人が映るまで少し時間がかかるので、最初から人が走っている映像の方が良いという意見をもらい、編集するか別の動画を使うかした方が良かったと思った。 ジャンプでコマをまたぐ映像はもう少しコマを増やした方が良いという意見をもらい、ジャンプと着地の2コマ付け足した方が良いと思った。

【結果】
メディアという言葉は私が思っていたよりも、多くのものを示して驚いた。また、メディアは種類によって利用までの難しさが様々で、とても勉強になった。 MovieComicsは仕組みを聞いた時は、出来るか不安だったが、実際にやってみたら想像よりでき、楽しかった。

東京農工大 中島深雪

【企画】
* コマ中に文字を入れてわかりやすくした。
* だんだんとコマを大きくして、シュートの成功を際立たせた。
* 走る人とシュートを決める人が同一人物ではなかったので、走る人の動画は顔が見えないものを採用した。
* ストーリー性のあるものを作りたかった。
* グレーの洋服の人がゴールに失敗したのを知って、黒の洋服の人が自分こそゴールを決めてやる!とフリースローに挑戦する、という物語。

【結果】
コマの大きさを変えたり、位置を変えたりする方法が分かり、自分で応用して使うことが出来た。また、HTMLやCSSを書き換えて、動画がクリック一つで動かせるようにプログラミングすることが出来た。JAVA SCRIPTはせっかく学んだのに使うことが出来ず、残念だった。 ADOBE PREMIUMを用いて動画に文字を入れたり、動画をカットしたりして自分好みのMovie Comicsを作ることが出来たように思う。私自身プログラミングの経験がない中、短時間で想像に近い作品を作れたので満足している。

【考察】

皆さんからは、コマの大きさの工夫や動画の選び方は良かったとの意見を頂いた。一方、コマの置き方があまり良くない、コマを大きくするところをもう少し工夫すべきとの意見も頂いた。 今度作るときは、コマとコマの間を人物が飛び越えたり、コマの形を変えたりしてさらにオリジナリティーのある作品を作ってみたい。 また、あまり漫画を読んだことがないので漫画特有のコマの置き方などが分からなかった。皆さんからの意見にもあったように、コマの置き方なども工夫出来たらMovie Comicsを使って漫画と動画の両方の特性を併せ持った作品になるのではないかと考える。

東京農工大 市原さやか

【企画】
MovieComicsの特性として、フレームの大きさにより時間表現や運動量について表現できることが挙げられる。この特性を利用して、ひとつの運動をさまざまな方向から表現し、動きの速さを表現しようといた。 動画は走る動画を利用して、2.3.4コマ目は同じ直線運動を横、上、下から撮影した動画を使用し、動きの疾走感を表現した。1コマ目はビデオに向かって走ってきて、下の動画の導入部分として、2.3.4.コマの動画の動きが何処から始まっているのかわかりやすくしようとした。 また、コマの大きさを変化させることで、最後の下からの動画で、走る動作がこれからも続いていき、とても速い走りに感じられるようにした。

【結果】
ページのコマの大きさや構成は自分の思い描いていたものができた。ただ、様々な方向からを表現するなら動画のコマをもう少し追加する必要があった。具体的には、左から見た動画だけでなく、右から見た動画も追加すべきであった。ただ、素材の中で同じ場所で同じ動作をしているものがほとんどなかったため、ちぐはぐ感がでるため、違う場所で同じ動作のものを追加することをできなかった。動画の大きさを変更することが出来なかった。これは、動画編集ソフトに利用していたものの機能の限界があったためである。失敗点が多くあったが、成功点として動画のコマの構成を挙げられる。特に、最後のコマの大きさを大きくすることで、迫力と次の動作の映像に繋げやすくなったと考える。

【考察】
メディアをつくるというゼミを受け、メディアとは何か、様々なメディアの特徴、メディアコンテンツがどう作られるのか、メディアをつくる時にそのメディアの特徴をどう生かすのか、などを学んだ。  授業では題材としてMovieComicsを使用したが、このメディアが世の中に普及したら、商品として映像分野だけでなく、webコミックの分野の表現方法も多彩化できると感じた。例えば、アイドルのLiveのDVDの映像を漫画のコマを使用して表現することで、アイドル一人一人に注目した映像と全体の映像を同時に流すことが出来ると考えた。 MovieComicsを作り、発表していく中で、新しいメディアを考え作る時には、発信者と受信者がどう関わっていくかも考える必要があると分かった。発信者だけが満足するものでは、受信者にとって理解不明なものになってしまうと分かった。

電気通信大学 岡山あん

【企画】
今回私は逆再生と1コマに2つの動画を入れることを目的としました。

【結果】
まず1コマめの二回目が再生されていないことが私の想像とは異なった。本来 は1コマめは一つ目の動画を再生したのち、約8秒間の黒い画面の後、二つ目の 動画がされるはずであったがされなかった。はじめ「3コマ目の後に4コマ目再 生」としていたため、1コマ目の動画が最後まで再生されないのではないか、と 思った。しかし「1コマ目の後に4コマ目再生」とすると再生自体が出来なくな ってしまったため、元に戻した。結果的に原因はよくわからなかった。  また3コマ目までをこだわりすぎて、4、5コマ目にかける時間があまりなか ったため、オチがつけられなかった。

【考察】
今回の「メディアを作る」という授業で、「メディアは情報を伝達するという 役割を持つ」ということを学んだ。今回私が作ったMovieComicsはネットにもつ なげていないただのファイルの1つだが、このほかにトップ画面をhtmlで作りネ ット上に広げることで、YoutubeのようにMovieComicsを使って情報を様々な人に 伝達することが出来るようになると思った。そして今回の授業を通して、意外に も簡単にメディアを作れることがわかり本当に驚いた。

電気通信大学 後藤拓海

【企画】
空間を使って広範囲に動いていることを表現してみようと試みた。長方形 と正方形を組み合わせて配置した、点対称の5コマにコマ分けした。回転さ せるように駒を移動させることにより広範囲に動いていることを表現し、さ らに最後の 2 コマは上下方向に使って立体感を演出した。また同時再生を使 うことでパスシーンにおいての連続性、速さを損ねないようにした。今回は Javascript が使用できるので、統合された動画との違いを出すことも試みた。

【結果】

空間を広く使うためには一度使ったコマを再利用する必要があるのだが、 HTML の使用の問題から、再生した動画が消えずに残ってしまい、そのまま ではコマを再利用することができなかった。そこで Javascript で再生された 動画を消す機能を持つボタンを搭載することでこの問題を解消し、5 コマの 枠に 11 コマ分の動画を入れることに成功した。しかしながら、この大量のボ タンは消す必要のあるコマのみの分だと消す順番がわからなくなってしまう ため、余分なものも用意することになってしまった。その上、動画の仕様に は関係のないクリックの強要により、動画に集中できないという欠陥が生じ てしまった。尚子の問題は、授業後に再生させるプログラムや同時再生の仕 組みを利用して、ボタンを削除して解消することができた。 動画自体に関しては一コマ目が少し不要なものであった点を除けば、おおむ ね期待通りに作成することができた。しかし、忙しすぎるという指摘もあった。

【考察】

JavaScript を活かしてみるというのは当初の目標だったが、今回の制作で は不本意な形で達成することができた。 自動化する方法は見つけられたが、 逆に今回のボタンのシステムを活かして、特定のタイミングでボタンが現れ クリックすると結末が変わるなどのシステムが作れたりできると思った。ま た単に連続して動画を流すだけでも、動画自体を編集するのはスペック等も 必要となるため、CSS で配置すればよい MediaComics は比較的お手軽にメ ディアを作成することができる仕組みである。 このようなメディアを作るとき、制作者はどのような動きをするのかとい うことを知っている。 しかし、初見の人はどのような動きをするかというこ とはなかなか想定できないものである。 自分の作品を含め、次のコマがどこ なのかがわかりにくいという意見があげられた。 これはメディアだけではな く他のことにもいえることだが、制作者は制作物に対する仕組みを理解して いるのに対して、 初めて利用するユーザーにはわかりにくいということがよ くある。 今回のように制作物に対して、製作に関わっていない第三者が意見 を出し合うというのはとても重要なことであると思った。 TV などの大規模な発信受信の設備を必要としないインターネットの普及 によって「メディア」は誰にでも製作、発信できるようになった。しかし「メ ディア」に重要なことは、発信者だけでなく受信者も使いやすいことである。 いくら発信者側にとって使いやすいものでも、受信者側にとって使いにくい ものであってはなかなか普及しない。ユーザーが少なければ、発信者も定着 しない。「メディア」というものには常に受信者、ユーザーがいるわけである から、「メディア」を作り、普及させるためには、それが受信者にとって使い やすいものでなければならない。

電気通信大学 佐々木梓

【企画】
MovieComicsは色々な角度からの動画を入れたりコマ送りのような少しの時間の動作のズレを表すことができるので、実際の動きでは一瞬で終わってしまう動作をここではどのように見せたら面白いかを考えた。実際に倍速にした動画をコマごとに組み合わせることで時間と空間をうまく表現できればいいなと考えた。

【結果】
最初はコマ送りのようにして動きの速さを出して、後半はスロー動画を組み合わせてあえてゆっくりにして速さの差をつけてかったのだが、まず第一にクロッピングが上手くいかなかったためにコマの大きさが小さくなってしまい、動きがわかりづらくなってしまった。また、スローにした部分のコマの大きさが他と同じだったために、スローになっていることがわかりづらく、あまり見せ場が感じられなくなってしまったことを反省している。速さを変えるというのはなかなか上手く利用するのが難しいことがわかった。でも、前半が上手く思い通りにいったのと、最後のコマとコマのつなぎがうまくつながっているようにできた点はよかった。

【考察】
メディア=媒体というのは今までも習ってきたけれど、結局媒体とは何かがよくわかっていなかったのに加えて、「メディアをつくる」と言われるとメディアはそもそもつくれるのか?ということがわかっていなかった。理解してみると、媒体となるベースがあって制御を加えれば簡単にメディアと呼べるものができてしまうことに驚いた。YouTubeなどがそんな簡単に作れてしまうことに感心したが、まずそのような普段から使っているようなアプリでもメディアに入るのか、とういうことを知った。実際につくってみて、プログラミングの言語自体の内容は難しく、初めから自分でやれ、といわれても到底できないが、ベースに制御を加えていく、というその仕組みをよく実感できた。

電気通信大学 鈴木雄登

【企画】
MovieComicsの特性を生かしバスケのスピード感やジャンプなどの縦の動き、そ してゴールに入るかどうかの緊張感を表そうとした。 具体的にはスピード感は横向きのドリブル映像、コマ送りでのドライブ映像で表 し、縦の動きは縦向きのレイアップシュートで表し、最後のゴールの緊張感はスローモーションとコマ送りを組み合わせたことで表現しようと試みた。

【結果】
クロッピングがうまくできなくて映像が小さくなってしまったところがあった。 また自宅のVideo Converter Studioで試みたものの、おそらく保存する形式の解 像度の関係上また黒帯が生じてしまい、この問題は解決できなかった。 なお、企画で提示した事柄についてだが、レイアップシュートの縦の動きやゴー ルの緊張感については好評であったし、自分でのイメージと同じものが表せてい たと思う。ただ、ドリブルのスピード感については自分の評価としても出せてい なかったと思うし、視聴した側からもよいという意見はなかった。ドライブにつ いては映像が小さすぎたので感想がもらえなかった。自己評価としてドライブの 部分についてはもう少し映像が滑らかにつながるとスピード感が出せたのではな いかなとい思った。 またほかに意見として、スローとコマ送りの組み合わせについてどちらかだけで よいというものや、ドライブで敵を抜く前に2人が対面する映像を挟んだほうが よりよくなるというものがあった。

【考察】
授業で学んだメディア、およびそれをつくることについて理解をして新しい仕組 みのメディアとしてMovieComicsを用いて作品を作った。自分で作ってみたり、 ほかの人が作ったものを見たりすることを通して、まだ広く普及していない MovieComicsの特性やその生かしかたを発見することができたと思う。新しいメ ディアにおいてその特性などが面白さを感じさせるようなものであるとユーザー が惹かれ普及していくようになるのではないかなと考える。ただ、ユーザーが面 白いと感じるような要素や特性がどのようなものであるのかを見つける必要があ るいう課題があると思う。ゆえに、情報の流れとユーザーの動きをデザインする ことが重要なのではないかと思った。

 電気通信大学 渡辺大智

【企画】
バスケットボールの動画を題材にして、動画特有のスロー、倍速での再生と、い ろいろな角度から同じ場面を流してリズム感を出したかった。 コマの形を変えることはできなかった。

【結果】
スロー、倍速を使って、バスケットボールのリズム感や速度感を表すことはでき たように思う。 空間的配置と運動の質を意識して、コマを配置できた。 しかし、空間的配置を意識しすぎて、動画の流れる順番がわかりにくいコマの並 びにしてしまった。 このため、動画を流すコマを順番に表示するようにすればより見やすいmovie commicになったと思う。 同じ素材を使っていても、全員が違う間隔を与える作品を作っていて面白かった です。

【考察】
既存のメディアを組み合わせることでも、全く異なる新しいメディアをつくれる こと、意外と簡単にメディアを作れることがわかった。 今回は素材が少なかったので、あまりできなかったがユーザの反応を考えてメデ ィアを作ればユーザを動かせるようになると感じた。